ディケンズ的なハートフルなストーリーだけど、主人公たち以外にもう一組カップルを出したことで、後半がまとまらない感じに。 ヒーローがもし未来を見なかったら、本当にあんな結末になったのかと思うと、登場人物たちにガッカリしました。 誰がお屋敷に住むかについてもその結末でいいのかなあと。

ハンサムでモテモテという設定なのに、ひたすらヒロインに振り回されるヒーローに笑えました。 最初は世の中の不条理と戦うことしか頭になかった苦労人のヒロインの顔が、恋を知ってだんだん可愛らしい乙女の顔になっていくのもよかったです。

いろいろ考えすぎて空回りしているシークにちょっとがっかり。英先生の描くヒロインはいじらしくて共感を覚えるタイプが多かったのに、本作のヒロインは登場時こそおとなしめですが、だんだん暴走が加速していきます。 原作がそうなのかもしれませんが、シークものは、やはり雄々しいタイプのシークがいいかも。

お正月からこんなに緻密で美しい作画を拝見することができて、とても幸せです。プレビューにもでていなかったのでまさか新年早々さちみ先生のゴージャスなヒストリカルが読めるとは。ストーリーにも大満足です！ さちみ先生、本当にありがとうございました。

前半、テンポよくコミカルに進んでいきますが、 後半、ヒーローがいきなり古典的傲慢男に。。 ヒロインも自立したしっかりした女の子かと思ってたら、 そんなカレを「待つわ」っていつの時代のHQかと。 あんな目にあって良くあっさり許せるなあと感心しました。

ヒロインを憎んで破滅させようとする敵役の女性の執念がものすごすぎて、最後はハッピーエンドになるだろうとは思っても、途中読んでいるのがつらかったです。 本作の儚げなヒロインより、シリーズもののもうひとつの作品のたくましいヒロインのほうが好みかも。

鷹の公爵！ ただただヒロインを助けたかったのですね。 いかにもザ・公爵という威厳に満ちた日常とのギャップに 胸キュンでした。 セントクレア家の弟、妹のお話も待ち遠しいです。 もちろん原ちえこ先生で！

ナポレオン失脚後の華麗なるウィーンが舞台のお話。 ヨーロッパのこの時代を描かせたら、まず星合先生の右に出る人はなかなかいないのではないでしょうか。 ドレスも調度品も（もちろん主人公たちも）本当に細かくきれいに描かれていて、まるで映画を見ているようなうっとりとした気分になれました。 姿形も心も美しい薄幸のヒロインという古典的なハーレのヒロインを華麗な絵柄で十分堪能させていただきました。 特に同シリーズと表示されているわけではありませんが、今作ヒーローの兄が主人公の「仮面舞踏会は侯爵と」もあわせて読むのがおすすめです。

美しいだけではなく、とてつもなくテンションが高く、しかし、人情には厚いという男前のヒロイン。逆境に耐えるいたいけなヒロインという一昔前のHQらしいいヒロインとは一線を画した、元気いっぱいのヒロイン像にすっかりはまってしまいました。立ち去ろうとするヒロインを引き留めようとするあまり、必至に自分のサイテーぶりをアピールする御曹司ヒーローもかわいかったです。

腹筋が痛い。。 ヒゲのあるヒーローは珍しいですが、見かけ倒し？で心優しきヒーローです。 ヒロインの方がとにかくパワフル！ 精○（ただし牛の）という言葉が頻繁に出てきて最初 はとまどいましたが、慣れてしまいました。 橋本先生の描く元気なヒロインは大好きです！

最後の最後まで飽きさせないストーリー展開でした。 一切手抜きのない豪華な衣装や調度品にもうっとり。 これだけの絵を描くのにはものすごく手間暇がかかったのではないでしょうか。 もちろんいきなり結婚したヒロインとヒーローが 少しづつ心を寄せ合っていく心理描写も秀逸です。 サクヤカイシ先生にとっても代表作になるのでは？ 私の中でも、HQ作品中１，２を争うお気に入り作品になりそうです。

ディ・バラの物語シリーズのラストとあって、ディ・バラ兄弟とその妻たちが全員登場しますが、それぞれのストーリーが思い出され、胸がいっぱいになりました。 今回のヒロインは武器が使えるという設定だったので、エレナ、ビーシア以来の久々の武闘派嫁の登場か？っと思いましたが、戦うシーンはほとんどなく、自己主張の強い他のディ・バラ嫁たちと異なり、むしろヒロインの謙虚さ、思いやりの深さが際立っていました。兄弟の中でニコラスは一番の幸せものかも（でも個人的には武闘派嫁のフアン）。ディ・バラの物語はＨＱで一番好きなシリーズだったので末息子の話で終わりかと思うととても残念です。 いつか彼らの子孫の話ができたらいいなと思っています。

一読後しみじみと感動の余韻にひたれる素敵なお話です。 シークものにありがちな傲慢系ではなく、ヒロインを気遣う優しい王子様と王子様を想いつつ一旦は身をひこうとするけなげなヒロイン。 普通結婚後にはいじわるな小姑になるであろう王子のお姉さんたちも、ヒロインとは血がつながっているので（従姉妹の関係）、もう花嫁さん好き好き！大歓迎！！という雰囲気が全面に出ていて、ほほえましかったです。 結婚後もヒロインは国王一家みんなに愛されて幸せに暮らして行くんだろうなあと思わせてくれます。 作者の絵柄もとてもストーリーにあっていて、ヒロインの可憐な雰囲気が良く出ていました。HQでの作品がまだあまりない作者さんですが、好きな絵柄なので今後も王族ものなど、華やかなストーリーを期待したいです。

シークにありがちな傲慢さのない優しいヒーロー。 ハラハラドキドキの展開はそんなにありませんが、ＨＱらしい砂漠の国でのロマンスを気軽に楽しみたいときに。この作家さんにしては今回少し絵が荒い気がしたのでー１。

原さんの描くヒロインには、逆境にひたすら耐え忍ぶタイプと元気いっぱいのお転婆タイプと二通りある気がしますが、本作のヒロインは後者のタイプ。しかもツインズ（一見弱々しそうなロザベルも漢でした）！ヒーローたちもタジタジの大活躍ぶりに拍手です。こんなかわいらしいヒロインが登場する作品をまたぜひお願いします。

胸に染みいるような純愛ストーリー。 主人公たちがお互いに、自分のことよりも相手を思いやる姿に心打たれました。 読みながら頭の中でカッチーニのアベマリアがずっと流れていました。 原作を読んでいませんが、主人公たちが一日でも長く幸せに暮らしてほしいと 願わずにはいられませんでした。

冒頭のローマ陥落のシーンからもう迫力満点でグイグイ引き込まれ、一瞬のためらいもなく試し読みから購入へと進みました。 金髪ロンゲのゴート人のヒーローは、HQにありがちな繊細な王子様タイプとは正反対のマッチョ系ですが、顔は超美形、性格は意外と？お茶目で純朴で、これはこれでまさに理想の男性そのもの。 いつもヒーローにぴったりとよりそう狼がヒロインになついてじゃれている描写は、本当に犬のことをよくわかっている作者が描いているのだなあと思わせるかわいらしさでした。 久しぶりに２巻が本当に待ち遠しい連作に出会いました。

一見、マイフェアレディのようですが、あちこちの伏線でなんとなくストーリーが見えてきます。 ヒロインの育ての親と実の親族が身分の違いを超えて和気あいあいとしているラストシーンもほっこりなごみます。 結局ヒーローはヒロインの変身にきっかけを与えただけで、ヒロインがすばらしい淑女になれたのは、ヒロイン自身が持って生まれた性質や愛情あふれる養父母の家で育ったことによるものだと思いました。 絵もゴージャスな上にかわいらしくて本作によくあっていました。

他の方も書いておられましたが、厳格なイスラムの国で他の男性の子を妊娠した女性が結婚するなんて（しかもシークと結婚！）いくらハッピーエンドがお約束のHQでもありえない展開です。ヒロインがその辺をさほど悩んでなさそうに見えたのも驚きでした。ヘタしたら厳罰ものでしょうに。 でも、ヒーローの絵柄がかっこよかったのでプラス1点。