復讐の為に身内の女性を拉致監禁。タチの悪い犯罪ですが、ハーレーでは定番。ただ他の作品と違うのは、ヒーローが「愛人にしてやる」とか強引にやってしまわない事。ヒロインを丁寧に扱う、そこは誠実というチグハグさ。ヒロインの慈愛でまさに氷が溶けてゆくように、ヒーローも愛を知り変わってゆく。姉と義兄がヒーローを悪く言う中、ヒロインだけがキチンとヒーローを庇って反論する所が読後の爽やかさに繋がっていると思います。

ヒーローが家の存続の為にセレブな娘さんと結婚すると分かっていながら、ヒロインに迫ろうとする…。ハーレーではテンプレですが、そこで流される女性が多い中、拒むヒロイン。違う誰かと結婚するのに、関係を持とうとする貴方の方が不誠実でしょう!?と。非常にスッキリしました。そう!それですよ。いつもモヤモヤしていたのは。良く言ってくれました。ただ、最後のお金は無くても良かった。

シークはやっぱりこうなんですね。「従順な女性」が欲しいだけのモラハラ夫。妊娠や出産後、ヒロインを少しでも気にかけていてくれれば、行方不明にはならなかった。別の国の女性ならともかく、同国なら砂漠の怖さも女性に対する偏見も最初から理解していたはず。自分の愚かさを知りたくないから、一方的にヒロインを責める。…シークじゃなくてもモラハラ男はどの国でもいますが、シークは国家権力がある分、余計に悪いですね。

ハーレーのシーク物って「王・王子だから」男尊女卑で（女は教育は必要ない、男に従って従順に子供だけ産んどけ）という、旧すぎる考えの偉そうな男ばかりでウンザリですが、今作のヒーローは、自信家で強引な所はあるけど、ちゃんと女性を「一人の人間」として尊重してくれて、ワイルドでセクシーです。こういうシークがもっと読みたいです。確かにヒロインが「漢らしい」イメージですが、医師であり活躍しているという意味では逞しい女性ですので、今作はこちらの雰囲気で良いと思います。

いくら元恋人だったからって「ドレスのチャックを上げて」って言われて、何の戸惑いを見せずに応じるのはどうなんですか？外国ではそれが普通？おかしいし浮気の関係に見えますよね。逆で「ネクタイを締めてくれ」とか、ヒロインの元恋人が言ってその現場を見たら、ヒーロー逆上するでしょ。 「君の態度が僕を傷つける。」って…。契約結婚を持ちかけたのはヒーローですよね？ただ、ヒロインの事を丁寧に「あなた呼び」するのは良かったです。

悪役の肉食系に偽りの情報を与えられて、ヒロインが一言ひどい言葉を言ったとしても、自暴自棄で肉食系と関係を持つ。一度だけなら過ちで…と言えるかもしれませんが、その後数年間の悪役との恋人関係とか。無理!気持ち悪い!!ヒロインの絵が清純系すぎて、余計にヒーローのダメさが目立つ。もっとキャリアウーマンだったらまた違うイメージかもしれなかったのに。ライバルが見るからに策略とマウント取ってくるケバい女性だったのに、見抜けない男は間抜け。自分の恋愛遍歴を棚に上げて、女性側だけ不誠実とか裏切り者とか罵るのは、もう止めて下さい。被害者面するヒーローは最低です。

「夫が秘書と浮気!?」でいつも思うけど、なぜヒーローはちゃんと証明しないんだ？自分が逆の立場だったら、すごい勢いで侮蔑の言葉を浴びせるクセに。そして「彼女が仕事で有能だから」って、遠ざけない。色々逆セクハラな発言をしてるんだから、ヒロインを思いやるならその辺りを問い正して、対処すべきでしょう?CEOだし、そこをキチンとしないと仕事で信用を失うかもしれないのに、分からんヒーローだね。そして誘拐事件があったのに、秘書も黙って子供を連れ出すとかサイコパスですか?下手すると婚約解消なるのに。

表紙のアップは確かにちょっと怖いですけれど、読んでみると自然な表情や感情の移り変わり、二人の過去が無理なく語られて、最後のモノローグもとても良かったです。行き違いから鋭い言葉を言われますが、他の作品の「絶え間ない侮蔑的な言葉の連続シーン」より全然少なく、「幸せになってね」と言える良い作品でした。

重体の状況では嘘も仕方がないですし、彼の心を落ち着かせるためにも正しい判断だったと思います。でも結婚って、入籍して本名を書くものですよね。妹の名じゃ虚偽じゃないですか？弁護士なのに詐欺!?しかも妹は生きてる訳だし、それはダメでしょう…は前半。ヒーローが嘘をつかれたって怒るのは分かりますけど、何週間経っても怒ってるとか、愛情を測るとかさ〜。ヒーロー、あなたの考えも小学生かと。切ないすれ違いじゃなくて、どっちも考えが浅はかかな。

生い立ちは酷い話だとは思うけれど「愛は信じない・俺は独りでいい・女はみんな金目当てだ」って、テンプレヒーローはいつも言いますね。いつまで引きずってるんだよと言いたくなります。苦悩している自分に酔ってるのかな。そしてプレイボーイの割に、避妊に失敗する。ビジネスで成功したのに、中身はかなり子供ですよね。ヒロインを罵倒しないだけ、いつもよりはマシです。

プレイボーイなのに30代未亡人を落とせない、落ち込むヒーローは可愛かった。ヒロインも子供達を尊重して、子供達も母を励まして大胆に助言したり、恋愛よりも家族愛に溢れたお話でした。「すでに家族」の場所に飛び込んでいくのは、男性でも色々悩みますよね。そして「臆病な自分」を認めてプロポーズに行くのは、格好良かったです。絵柄も優しく丁寧で、読後が爽やかです。

下半身でしか物事を考えられない王族ってハーレでは結構いますけど、ただのバカですよね？もっと酒も薬も〜っていうほど酷い人じゃないけど、無自覚で人を傷つける迷惑な存在。こんな人が国の象徴とか、国民だったら嫌です。ヴァージンだと気づかないパターンもよくありますが、そんな事あり得ます？男の独りよがりなアレだとそうなるのかな？一人目はともかく二人目も授かっている時点で、前妻に対して悪い女だったとか言い訳するのも最低です。

まずヒロインがお馬鹿です。先に誤解されていると知っていたのに、友達としても付き合いを止めない。仕事が大切なのにクビになるリスクを取る。ヒーローが誤解し続けるのも無理はないです。ただ、ヒーローも頭がよろしくない感じです。似た者同士ってことですかな。

「ヒロインの元夫が支配的だから家から逃げ出した。」そこが全ての始まりなんだから、終盤1Pだけでも元夫がどんな形にしろ報復を受けた…という場面が欲しかった。無実の罪で刑務所に入っていたんだし、警察も批判を受けて、彼女の名誉回復もしてほしい。あってほしい場面が2つも無いとは。

絵が説得力を増しているので、ヒーローの態度に腹が立って流し読みしてしまう所を何とかちゃんと最後まで読めました。ただ、ヒーローも白人系の国に留学していたなら、もう少し女性の人権を大切に扱って欲しかった。騙して拉致・結婚式まで〜はやり過ぎです。「あなたを信じ切れなかった」と言っていますが、それは前半部分のような目にあっていれば当たり前です。行った事が無い閉鎖的な国に独りで放り込まれたら、多少ヒステリックにもなりますよ。プライドもあるでしょうが、他国の女性と本気で結婚するなら、意志を尊重して自分の気持ちを正直に言わないと。バカじゃないかと。すれ違わないとお話にならないのでしょうけれど、傲慢じゃない誠実なシークって、一作品しか読んだ事ないですね。

心に傷を負った男女が出会い、人生を再生する。これぞ「ハーレクイン」じゃないですか! 二人とも相手を気遣い、自分が悪かったと思えば謝罪する。変なプライドで言い訳も罵り合いもしない。「大人の対応と情熱」。良いです、ものすごく。しっとりと読めます。読後、幸せのため息が出ます。この二人や家族のような人達ばかりだったら、現実ももっと良い世界なんですよね。

皆さんの感想通り、確かにヒロインが赤面しすぎです。でも20代前半で大人しめの性格の女性だからと考えれば、そこまで不自然ではないかな。逆に19歳で自活しているだけで、自分の当時と比べて「すごい!」と思います。ヒーローが40歳近いのに、大人の余裕が全然なく独りよがりな「愛」を20歳の娘さんに押し付けてくる方が嫌でした。「それが愛だろう!?君は愛しているから結婚したんじゃないのか？」って、バツ1で愛と結婚に幻想抱き過ぎだし、 若い子にあんな迫り方してたんじゃ、気持ちの整理がつかない内に結婚に流されたって無理もない。とにかく彼女は色んな経験値が足りてなかったんだから。ヒーローこそ相手の気持ちを思いやって物事をスマートに進められた筈だし、そうできなかったのは彼の大きな失敗。自分のミスを全部ヒロインのせいにしているように 見えて嫌でした。

ヒロインは逆境に耐えヒーローも癒し許してしまう聖女。 しかし聖女につけ込んで、都合の良い時だけ癒してもらい、自分だけ悲劇に嘆き怒る、前夫もヒーローも同列のクズです。 身内に対して甘過ぎる。いくら妹が過去辛い目にあってきたとしても不倫は容認すべきでは無いし、生死がかかっているからと復讐はお門違い。前夫だけの言い訳を鵜呑みにするのは迂闊なバカ。どんな状況でも客観的に分析出来ないなら、人の上に立ってはいけません。ヒロインの家族だったら、こんな男に簡単に結婚を許さないですよ。

「君が心の殻を破るまで、自分の気持ちは言わないでいた。」って!! 先に言えーっ!!という感じです。変に軽薄に「好き、好き。」言われても嫌だけど、超能力がない限り会話しなければ相手の気持ちは分かりません。ハーレーでは「君が言ってくれるまで待っていた。」って台詞がありますが、それって意気地なしなのでは？「プロポーズは自分から言う。」とか言いますが、その手前の言葉は女性が先に言わなきゃいけないのか。ハーレーの男性って「女は従え」的な主張する割に、そこだけ繊細な少年みたいなのはおかしくない？何か割り切れないです。

やっぱりナニーの言葉が一番響きました。いつまで子供（恋愛観）のつもり？好きな子をいじめていいのは子供の頃だけ。（でも女の子にとってはトラウマになりかねないので、笑って済まされない所。）ハーレーにはそういう男性多いですよね。少年の心じゃないですよ、ただ精神年齢が低い。大人だったら、相手の事も対等に見て尊重しないと。

人は痛い所を突かれると過剰に反応して、それを言った相手に猛反撃しますね。まさにヒーローはその典型かな。ヒロインも典型的で「私の方が悪かったの？」って思っちゃうし。「君には教養も家柄もない」とヒーローは言いますが「あなたこそ、教養と家柄しか無い」と。胸糞悪い男だな〜。

持ち上げておいていたぶる、そして持ち上げいたぶる。終わりなきジェットコースター。これがDV男の手口ですね。 プレゼントは「照れ隠し。若気の至り。」で、何とか…納得しますが、もうレイプの時点で無理。そこで夢は砕けますよ。100年の恋も冷めます。30歳過ぎでしょ、言い訳・トラウマとか、もっと年相応の大人になれと。イケメンだから誤魔化されているけれど、よく出てくる勘違い男です。しかも反省したのは流産がキッカケって。最初から猛省して欲しい。飢えや家族の為に罪を犯すならまだしも、この犯罪でヒーロって…。本当はハート0どころか-5。

漫画を読む限りでは、皆さんの言う通りアホ過ぎるヒーローである。 ただのお金持ちのお坊ちゃんです。20歳前半なら…まぁあり得ますけれど、もう少し年齢上ですよね？ 両親の言う事が全て正しいとか、お子様ですね。友人達の奮闘で何度も危機を救われて、ようやく。せめて8年前の真実は、自分で突き止めて謝罪して欲しかったです。

お試しページの数枚でシークの年齢が分かりますが、34歳で当時10代のヒロインを〜という所で、すでに気持ち悪くなりました。漫画だとそれより10歳は若く見えますので、年齢を忘れてしまえば、一旦は読めます。でも忘れられるはずもなく。 そして薬で無理やり誘拐って…いくら権力者だろうと、すばらしい統治者だろうと、ただの凶悪な犯罪者です。イケメンは何をしても許されるという、漫画のフィルターが全く効きません。読後が本当に気持ち悪い。コースに入っていても読みたくなかった。鬼畜ヒーローとは違う意味で最悪ヒーローです。

確かに皆さんのご感想の通り、キャラの絵や背景はハーレクインとしては、やや難ありだとは思います。 でも逆にそこを気にしなければ、ヒーロー・ヒロインとも人として好感が持てますし「君は戦う勇気がある人だ」は（※正確なセリフではないかも）最高の誉め言葉ですよ。よく使用される「美しい」より心に響きました。 よくある変な誤解や侮辱的な言葉を投げつける事もありませんので、ストレスフリーです。 こちらの漫画家さんがハーレーで描かれた作品の中では一番好きかも。

彼女の仕事・ビジュアルとして、悩ましい問題は共感できます。彼に嫌われたくないという心理も分かりますが「真実を言わなきゃ。でももう少し…。」というモノローグが多すぎて少しイラつきました。 どんな立場でも、問題を先送りしても上手くはいかない・悪化させるだけだというのは人生の教訓ですね。 ヒーローも怒りで冷静ではなかったとはいえ、あそこまで怒らなくていいんじゃないか？と思います。 なんで普段公平に物事を見られる人が、こういう時だけすぐ当事者でない連中の言うことを100％信じるのか。 まぁ、そうじゃないと物語として平坦で盛り上がらないのも分かりますが。 もう少し、テンプレすぎない話が読みたいですね。

絵としてもハーレクインにはどうかな？と微妙な所でしたが、それを別にしても「逃げ続ける男」という印象でした。 18歳の時は子供だから仕方がないです、納得します。 でも実業家として成功したんですよね。30歳近いんですよね。 父親を絶対許せないのは別に良いですが、敏腕経営者だったら「責任の重さ」は承知しているはずです。 「18歳の子供じゃないんだから〜」と諭されるシーンは、ヒロインの方が年上に思えるほどです。 シングルマザーとして頑張ってきたので、そういう意味でもヒロインの方が「大人」なんでしょう。 「子供っぽい所」は誰でもあると思いますが「状況から逃げ出す」のは「ダメな男」過ぎます。 子供に泣かれても「自分は妻と娘を幸せにできない」とか言い訳三昧。 自分に都合のいい言い訳ばっかりで、自分の気持ちしか考えていない。 これって「いつも出てくる脇役のダメンズ」じゃないですか。

漫画としても読みにくいですが、皆さんのおっしゃる通り、最悪なヒーロー（と呼びたくもない）でした。 全然別ジャンルの漫画ですがちょうど「『不幸』なら何をしてもいいのか？許されると思っているのか？」というセリフがありまして、まさにこのヒーローに言ってやりたいです。自分の不幸に酔うのは自由だが、お前のせいでヒロインが不幸になってるぞと。 巻き添えというか、そっちに引き摺り込む人って居ますよね。 私は全力で逃げたいです。

こちらの先生の絵は皆さんのおっしゃる通り淡々としていて、そこはマイナスなんですが、ヒーローの「子供のためのプロポーズ」を内心納得しないまま受け入れるヒロインが多い中、「自分の望む結婚の形」を告げ「あなたには無いものばかり」とバッサリ断る彼女は、とても爽快で清々しかったです。 ただ、作品全体がやはり淡白で華がないというか、印象に残らないのでそれは残念ですね。

よく「旦那さんは大きな子ども」という話を聞きますが、今回の話のヒーローが正にそれ。 どれだけ奥さんに甘えてるんだ!? ハーレクインのヒーローは、生い立ちとかトラウマのせいとか、そういう設定がよく出ますが…。 それを乗り越える途中で（自分の中で）葛藤してたり、乗り越えられた人を「大人」というんだと思います。 かく言う私も「いじめ」のトラウマがあって、たまに葛藤します。 でもそれを家族や友人にぶつけたりしません。 話せば、同情や励ましの言葉を掛けてもらえるでしょうけれど 結局、心の傷って小さくて弱かった子どもの頃の自分と対話して塞いで行くしかないから。 周りの優しい人に当たり散らしても、何の解決もしないどころか このヒーローのように、自分以上に傷つけ去らせてしまうだけです。 「誰かのせい」にしないと、正気を保っていられなかったと言うなら、車を運転してた人か自分にしろって。 まぁ「弱い自分をさらけ出せるのは君しか〜」とか言い訳するんだろうけれど。 一応既婚ですが私は「大きな子ども」の甘やかしは、時と場合により「少しだけ」しかしません。 本当は「ハート1つ」だけど「大きな子ども」を繊細に描かれた漫画家さんへの力量に免じてあと1つ付けました。