始まるお話ですね。それにしてもヒロインはヒーローの思っている通りちっょと軽率不用心ですね。相手も確認せずにベビーシッターだと思ってしまうところが…。それだけ真面目で純粋なんでしょうけれど…。　赤ちゃんを巡ってのヒーローの奮闘ぶりがドタバタしていて笑えます。最初はちょっと傲慢系嫌な奴だと思えたヒーローがどんどんヒロインに惹かれていき、二人の関係がドラマチックに変わっていく様がじっくりと描かれています。　大きなコマワリの背景が相変わらず白いですが、やんちゃなマイケルが可愛いので❤一つおまけです。

　前半の激しく官能的なやりとりから一転、後半は真実を知ったヒーローが穏やかに反省と流れるようなストーリー展開が読ませます。　少年少女の純愛がそのままでいられなかったとしても、金目当て女と誤解されたままでいないヒロインの潔さがかっこいいです。成り上がったヒーローが本当に渇望(craving)していたものに気付いてからの二人のやりとりがいいです。　絵は以前に比べて体の曲線が見やすくなっていると思います。ストーリー展開の上手さに❤4.5です。

　ここまで王道のシンデレラストーリーは中々ないですね。父親のために肩身の狭い思いをして生きてきたヒロインと出会った瞬間にヒロインに惹かれたヒーロー。お互いに生きている世界が違いすぎるからとヒーローを拒否したいのに心惹かれるヒロインの心情が切なくダイナミックに描かれていて読みごたえがあります。　ヒーローが自分の欲望に忠実にヒロインを守ろうとする姿勢がとても見事で爽快感すら覚えます。　失礼ながらそんなに上手い絵ではありませんが（ファンの方ごめんなさい）、味のある絵ですね。とくにヒーローがはっとする表情がいいです。　鉄板のハッピーエンドラストですが、二人の甘さやヒロインの切なさヒーローのかっこよさなど色々と楽しめて満足でした。

　生い立ちから愛を信じきれないヒーローと苦労はしているけれどまっすぐで純真なヒロインという鉄板の組み合わせの二人が、出会った瞬間に惹かれあうという導入部から、雪の中で閉じ込められて一夜を過ごすという美味しい展開です。　前半の雪の中での遭難という緊迫した展開から一転、後半の擦れ違いと二人の心情変化がとても丁寧に綴られていく作品の起承転結が上手いです。　穏やかに少しずつ変わっていく二人の心をとても静かに切なく描いていて本当に素敵です。遭難の原因となった義理の娘ハンナが最終的にいい味出して、かわいいところを見せてくれるのもいいですね。　通常作品よりページ数が多い分、H/Hの心理描写がじっくり描かれているので、読後感がとてもいいです。ラストシーンの二人が可愛くて、最後まで読んできて大満足でした。　あとがきで、まりと先生作品の登場人物の衣装がオーソドックスだった理由が分かってさらに楽しくなりました。

　相変わらず、HOTなシーンが官能的です。場面によってはレディコミかと思われるところも…。　シークレットベイビーだったヒロインが存在を知った父親に会いに行ったら、正体を告げる前にその養子であるヒーローに財産目当ての悪女と勘違いされてというよくあるパターンですが、なかなか面白いです。　特に父親のジェームズがそこらへんによくいそうな酔っ払い親父のような造形でありながら、なかなかの策士でタヌキ親父ぶりをいかんなく発揮するところがいいです。ヒロインとの初対面で自分の娘とは知らないのに心惹かれるものがあって隠された血が引き合うのもいいです。　ヒーローは本当にセクハラで訴えられるぞってくらいの俺様ですが、強気が一転最後はメロメロってところが微笑ましいです。

　白井先生のハーレデビュー作を読んでから、二作目の配信を心待ちにしていました。相変わらずの素晴らしい作画。大人の男と女の出会いと別れ、再会を見事に表現している雰囲気たっぷりの世界。本当に素晴らしいの一言に尽きます。　お互いに傷ついた過去を持った男女が出会い、刹那的に愛し合うも抱えている傷が大きすぎて一度は離れてしまう二人。出会った瞬間に二人の間に誕生した熱、感情のぶつかり合い、ラブシーンの上手さ、大人のラブロマンスというハーレの醍醐味を見事に表現しきっています。　背景も登場人物の描き分けもとても上手いです。ヒロインが怒る顔もかわいい。素敵な映画を一本観た後の余韻に浸れます。　ワイルド三兄弟のシリーズものなので、すべて白井先生に描いていただきたいです。

　愛を信じないヒーローが便宜的結婚に最適と思ったヒロインに求婚するも簡単に堕ちないヒロイン。ヒロインにしてみれば初恋のヒーローからプロポーズされて本来なら嬉しいはずなのに便宜的じゃあね…ってなります。 自分のことを女らしくないと思っている長身のヒロインのコンプレックスに気づいて色々と手を変えるヒーローは強引だけれど傲慢ではないので、二人の関係が深まっていく過程が色々あってもなんかほんわかしていいです。この綺麗で柔らかい絵ゆえにヒロインは女らしくないというよりとてもかわいく見えます。　ヒーローがラストで反省告白というのはある意味ハーレの鉄板ですが、憔悴して無精髭姿ですが絵が綺麗なので、もう少しパンチがあるともっと盛り上がって感動したと思います。

　ハーレ3作目ですね。傲慢ヒーローをぜひ描いてほしかったので納得です。傲慢ヒーローが悪女と思っているのにヒロインに惹かれていきその葛藤の中でヒロインの真実に気付くというハーレの王道的設定を上手く描いています。あとがきに書かれているヒロインの可愛らしい造形も上手いです。　コマ割り背景もきちんとしていて、ここ最近の新規作家さんの中では上出来です。デッサン狂いまくりTLもどきの雑な子供だましの絵に比べたらはるかに綺麗です。やはり、ハーレはストレスのない綺麗な絵で読みたいです。　

　見ていてストレスのない綺麗でしっかりとした絵。真面目で一生懸命で子供たちのために心を砕くヒロイン。きっちりとし過ぎていて頑なだけれど本音は優しいヒーロー。　二人の惹かれあいとヒロインの抱えている傷が上手くリンクしていくストーリー展開も無理がなくて上手いです。子供たちもかわいくて二人のエピソードが物語を盛り上げます。　男女間のめくるめく激しさはないけれど、王道の穏やかなこういうお話のハーレクインもいいなと思います。

表紙絵はまずまずでした。　ヒーローもそれなりに描けていると思います。でもなぜヒロインが今時、丸メガネなんかかけているのか…。学校もやめて母親に尽くした真面目なヒロインの造形のためとはいえ、あまりにも古すぎる。ハーレに昔の少女漫画絵は合いません。興ざめして途中で挫折しました…。

　「薔薇に託した思い」のスピンオフ作品です。「薔薇～」のヒロインエミリーの双子の姉が今作のヒロインミランダです。最初髪型が違うから全然双子に見えず分かりませんでした。　事故でバイオリニストとしてのキャリアを失い愛に傷ついたヒロインと愛する両親亡き後、冷酷な祖父に育てられたヒーロー。二人の出会いが海での救助と波乱含みですが、ヒーローがヒロインに結婚を申し込むくだりが通常ハーレの強引さと違っていいです。　愛に傷ついたヒロインの痛みを癒してあげたいと願うヒーローの背負っているもの…二人がそれぞれに背負っている傷の対比がなかなかうまく出ています。月夜の下、バイオリンを弾くしぐさのヒロインが本当に綺麗です。ヒーローの婚約者が、定番の意地悪ですがなかなかいい仕事をしてくれます。ヒロインにした嫌がらせならぬいたずらは面白いです。ヒーローが黒髪でギリシャ男の精悍さが出ていていですね。　惜しむらくは女性陣の水着がダサいこと、そこ❤－1です。ハーレによくある情熱的な激しい恋愛話ではありませんが、傷ついたヒロインの心を癒すヒーローとの穏やかな対話がほっこりしていて素敵な作品です。　

　今作はH/Hの心理描写が上手く描かれていた「情事の身代金」のスピンオフ作品です。「情事の身代金」のヒーローロッコの異母妹シエーナが今作のヒロインです。残虐暴君の父親から自分を守るためについた嘘により、ヒーローの人生を台無しにしたヒロインはある理由のためにヒーローからの愛人話を受け入れます。　もともと、この二人は一目ぼれ同士なので、関係が深まっていく過程がスリリングです。　二人の初めての場所がＥ〇の中とはなかなか官能的です。七星先生絡みシーンに苦心されたそうですが、まずまずよくできていると思います。 　ハーレでよくある後半の告白シーンがとても丁寧で無理なくお互いの心情を吐露しているので、話がすんなりと落ち着いて納得いく出来になっています。後半は原作をかなりアレンジされたそうですが、穏やかな落ち着き方で私は満足です。穏やかなロッコ夫婦も見られるので「情事の身代金」ファンの人にはお勧めです。　それにしても今作の邦題もストーリーそのものをついていて上手いタイトルですね。

　相変わらずの荻丸流構成の上手さ、お見事です。荻丸先生いうところのヘタレヒーロー、ちょっと勇気が足りなかったばかりに結果として無責任軽い男のまま11年過ごしてしまいました。ヒロインも心から好きだったのに嫌われたくなくて愛しているが言えなかったばかりに別離の11年。もう本当に二人とも、コミュニケーション不足。11年経ってもまだ勇気が出せない二人ですが、人生の崖っぷちに立って初めて素直になれました。二人のやり取りじれったくて切なくていいです。人生再構築ストーリーとして長い原作を見事にまとめています。　アップの多用って好きじゃないのですが、荻丸先生のアップ使いは本当に上手くて心を鷲掴みにされます。ラスト近くのアップは見どころです。泣けます。ぜひ、見てください。　ヒーローの家族やヒロインの下宿人たち周囲の人たちがH/Hを温かく見守るのもいいです。あとがきにあったご令嬢のエピも見てみたかったです。

というものをこの漫画家さんは分かってらっしゃるのでしょうか？ハーレは、非日常的な設定でのありえないような大人のラブロマンス、ラストは鉄板のハッピーエンドの大人の世界です。子供じみたTL絵では描けない世界です。ハーレデビューの前作があまりにも雑なTL絵で酷評(でもなぜか一部少数の人には大人気)だったからこそ、TL絵に見えないように絵柄を変えたことは評価します。しかしいかんせん、やはりTLの世界観たっぷりの絵ですね。ヒロイン25歳・ヒーロー35歳なんですよ。ヒーローとてもじゃないけれど35歳に見えません。　原作が冒頭からH/Hの言い争い・にらみ合いという展開なので前半甘い雰囲気が描きづらいのは分かりますが、あまりにも平坦すぎます。原作そのまま地の文セリフなぞっているだけ。構成に工夫がありません。　前作から二作目(今作品)の配信までに約二年ほどあいていますので、いくら別連載を持っていても、もうちょっとプロとしてハーレの世界観を理解してほしかったと思います。　　　 配信から２か月過ぎても一つのレビューも上がらず、評価1.0という結果が読者の今作に対する正当な評価だと思います。今作に限らず、編集部もネーム段階作画段階でもっとハーレの世界観を表現できるよう漫画家さんにダメだししてください。　読者は非日常のハーレを楽しむためにここでお金を払っているので、それをぶち壊しかねない作品は読みたくありません。

　ハーレには傲慢鬼畜やとんでもヒーローはごまんといますが、ここまでお見事ないい男のヒーローは希少物件です。家族から傲慢ワンマンといわれているヒーローですが、ヒロインに対しては一途でいつもヒロインを思いやって決して強引に関係を進めたりしません。　「僕の中のけだものは君の味に飢えている」といいながらヒロインを押し倒さない紳士なヒーローなんていまだかつていません。 ヒロインは生い立ち・境遇からなかなか素直にヒーローを信じきれませんが、そういう不安定な関係でも暖かくヒロインを見守るヒーローとその家族が本当にいい人たちで温かい。　ハーレでは、生い立ちから愛を信じきれないヒーローを一途なヒロインが愛で包むというパターンが多いですが今作は逆パターンです。こういう設定もいいですね。子供がかわいくて一家のアイドルなのもよかったです。久々にいい男を堪能させていただきました。高井先生、ありがとう。

　ゆえにヒーローはヒロインの心を粉々に引き裂いてしまいます。愛していたのにもかかわらず、最愛のヒロインを傷つけて失ったものの大きさに気づいても…。そこからがこの作品の見どころでしょうか。　原先生の絵は美麗ではありませんが、とても味があります。特にロックシンガーであるヒロインの雰囲気が上手く出ています。どのエピソードもH/Hの結びつきには欠かせない上、無駄のないストーリー展開で最後までじっくりと読ませます。　原先生は何ともいえない哀愁を表現できるとても力がある作家さんですね。昔のハーレ作品はページ数が多い分、ストーリー展開に無理がなく今作のようにとても情緒あふれる名作が多かったので、今一度そういう作品展開を期待しています。

　ハーレのヒロインが偽名に経歴詐称って…。とんだ詐欺師じゃないですか…。そんなヒロインが出会ったヒーローに惹かれて突っ走るストーリーですが、ヒロインが全然美人に見えないのが残念。ヒーローにしてもヒロインのバイタリティに惹かれたというけれど、経歴詐称するようなヒロインでいいんですかね？　出会ってから３日間で完結するお話ですが、ストーリー展開に山場がなく盛り上がりも感動もないので面白くありません。　タイトルの純情を欲望と変えた方が分かりやすい作品でした。

　頑なに愛を信じないプレイボーイボスヒーローとそんなヒーローを愛し続ける真面目な秘書ヒロインというハーレの定番設定にシークレットベイビーを絡めた展開です。ヒーローは愛し合っている家族の中で育ったにも関わらず、家族を失ったことで愛する心を閉ざしてしまったわけですが、そんなヒーローに何とかして愛してほしいと願うヒロインはとても健気です。　ハーレは頑ななヒーローが改心するのが王道ですが、その辺りの心情変化が丁寧に描いてあるとは思いますが、もう少し心に響くとよかったかなと…。後、赤ちゃんがもう少しかわいかったらよかったなと…。デジタルで描かれているカラーページはとても綺麗でした。

　さちみ先生はやや草食系優男を描かせたらピカイチですよね。対するヒロインが一生懸命で情熱を秘めているというパターンの組み合わせがいいです。大好きなヒーローを傷つけたことで10年もの間、自分を罰して幸せや華美なことから遠ざけていたヒロインと成功したヒーローとの再会はいきなり訪れます。そこに至るまでの回想シーンを挟んだストーリー展開が上手いです。途中でちょっとサスペンス要素が入りますがその落とし所も見事です。　切なさあふれる無くした恋への想いと忘れられない人との再会というラブロマンスの王道というべき設定をしっとりと染み入るように描ききっている素晴らしい作品です。

　いやー、読み終わった後にこんなにも爽快感のある読後感のよい作品は久々です。H/H共に知的エリートの弁護士ではあるが、利益追求のみのえげつないタイプではなくてちゃんとした志を持ったタイプである点がいいですね。弁護士としては、バリバリキャリアなのに恋には奥手で中々攻めていけない二人のもどかしいやり取りがなんともいえずにまるで初恋にときめいているティーンエイジャーのようで微笑ましいです。　二人がヒロインの父のために闘おうとして隠された真実に近づいていく過程が、恋の進展とともに展開されているストーリー展開も上手いです。所々引用されているシェイクスピアの言葉が物語のスパイスとしてうまく効いています。　画にストレスを感じることがなくストーリー展開が上手くてかわいい胸キュンもあって文句の付けどころのない素敵な作品です。

他の方の指摘にあるように「いつかかなう夢」の関連作品です。シリーズものといってもよいと思います。シリーズ関連作表記してほしいです。　長崎先生の作品は柔らかい絵柄とは対照的に結構重いものが含まれているものが多いですが、今作もヒロインの結婚の裏側にあるエピソードが色々とあります。ヒロインの夫スティーヴンが色々とやらかしたおかげで、H/Hが契約結婚に至るわけですが、そこまでが結構長いのでこの二人の感情のもつれあいは後半での展開になります。前半部分でもう少しそのあたりを描いてほしかったかなと思いますが、よくまとまっていると思います。ヒーローが子供と接するシーンなど好きです。　それにしても「いつかかなう夢」の冒頭結婚披露宴シーンに出てきた赤ちゃんはいずこへ…。どちらかの作品が原作をアレンジしているのでしょうか？とても気になります。原作はどうなっているのでしょう。原作既読でご存じの方がいらしたら教えていただきたいです。

　中の絵に比べてヒロインがあか抜けていないのがもったいないです。表紙は看板なのでもっとヒロインを素敵に描いてほしかったです。　お話は、ちょっと強引だけれどヒロインの嘘に付き合って助けてくれるヒーローが自分の気持ちを出しつつもヒロインのさりげない表情に気づく細やかさも持ち合わせているのがいいです。亡くなった弟の子供を引き取り育てているヒロインを丸ごと受け止めてくれる心の広いヒーローのお話はそんなに多くはないので、こういうお話はほんわかして心が温まっていいです。

　ヒロインが愛しているのにヒーローを中々受けいられないという心情をとても丁寧に描いていていいです。ヒーローも最初は強引に結婚を迫るのに、実はヒロインにメロメロでさりげなく優しくしたり嫉妬したりとそのあたりの二人のやり取りがかわいい感じで読んでいてほっこりします。　確かに馬や車などの小物がもう少し緻密に描いてあればもっと魅力的だとは思いますが、この作者さんのかわいい系柔らかい絵柄からすればこんなものかなと…。

　エネルギッシュでグイグイ押しまくるヒーローに惚れたヒロインが、恋人と元家族との優先順位を間違えているヒーローとの関係に悩んで別れを決意するもなかなか踏ん切りがつかないでグダグタするお話。こんないじわる我儘娘もついてくるのにどうして元鞘かな…。　一度スパッと切ってもっといい男を見つけてほしかった。やり手社長なのに魅力のないヒーローでした。

　ヒロインが子供の頃に負った心の傷を優しく誠実なヒーローがヒロインに拒絶されても諦めることなく癒していくストーリーがいいです。H/H以外の登場人物である施設の子供たちやヒーロー母などの脇役がしっかりキャラクター付けされていて、上手くストーリー展開に絡んでいる構成もよくできていると思います。ヒロインがヒーローと接する度にその心情が変化していく心理描写は読みごたえがあります。　以前の作品で気になっていた独特の横顔が少しは改善されているようです。おでこの引っ込みがちょっと少なくなったかな…。　今作はヒロインが綺麗で、ヒーローがとてもいい人キャラなので変な欲求不満や突込み所のない素敵な作品です。

「彗星のいたずら」シリーズの三作目ですが、一・二作目と設定が違っています。一・二作目はボブ彗星の接近は15年に一度で、主役三人の少女たちが願い事をしたのが15歳で次の接近時である30歳の時にそれぞれのエピソードが起きる設定（原作通り）でしたが、今作だけ13年周期で26歳なんですよね。　30歳で処女設定では重いと思ったのでしょうか…。たしかにこの作家の描く26歳でも少女のような造形ヒロインの絵でそのあたりを描くのは無理かなとも…。冒頭の年齢違いが気になって、いまいち物語に入り込めなかったのが残念です。　高層ビルからのぞき見したヒロインの全裸に一目ぼれして一面識もないのにいきなり自宅まで押し掛けるヒーローっていくら大富豪でもぶっ飛んでいて、一歩間違えたらストーカーですよ…。このシリーズは設定が結構ぶっ飛んでいるとはいえ、こんなちょっと危ない人は私ならひきますね。　最近多いTL系の絵を描く作家さんですが、H/Hとも造形が幼いので、永遠の愛を信じる処女ヒロインと永続的な関係を信じない大富豪プレイボーイヒーローというハーレの定番設定を生かしきれていないのがもったいないです。もう少し、作画に大人の雰囲気を出してほしかったです。

以前の作品に比べて劣化しているように感じました。丁寧に描いてあるんですが、なんか雑さを感じます。最終ページの中あわせがずれているので、ばあやの顔が半分なくなっています。編集さんちゃんとチェックしてくださいね。　お話は、部分的に似たような境遇のH/Hの惹かれあいが情熱的というよりかわいい感じで展開されていきます。もう少し、波乱があった方が盛り上がったかなと思いますが、所々、コメディタッチな所もありまずまずなんですが、絵柄の劣化が気になっていまいち感情移入できませんでした。

ハッピーエンドになってしまいます。いくら、ハーレがハッピーエンドロマンスとはいえ、こうも簡単にシークとシングルマザーが結婚できる設定がありえなさすぎて盛り上がれません。もう少し、ストーリーにひねりがほしかったです。

　主役のH/H以外に登場人物が極端に少なく、H/Hの語り合いで淡々と物語が進んでいくのになぜか盛り上がらない。大きなコマ割りでH/Hのアップが続きますが、絵が安定していないので読みづらい。特にヒーローはコマごとに印象が違いこの人同一人物なのかと思うほど安定感がありません。　人物の喜怒哀楽を表現するのに顔に斜め線入れすぎです。もっと表情を表現する絵柄を工夫された方がいいです。ハーレは独特の世界感がありますので、それを表現できる画力と構成力を磨いてほしいです。