ＨＱの最早定番ともいえる「誤解が原因の別離」。なんの落ち度もないヒロインにはあまりに気の毒な別れのシーンですが、真実を知ったヒーロー（しかも自分から変だと気付いて事実を確かめに行ったのもエラい）の反省ぶりたるや、いやあ満足のいくものでした。「本当に反省しているのかあっ！」とヒロインにかわって胸倉をつかんでやりたい誤解ヒーローや鬼畜ヒーローは数知れず、そして結構な確立で「でも君だって」という責任転嫁型もいたりして、ハッピーエンドは寛大なヒロインによって成立しているのではないか、ヒーローにはもっとそれ相応の報いを！なんて酷いことを思ってしまったりするのですが、かなりのページを費やしてここまで反省していると、心の狭い私でも「まあ今まで辛かったけれどハピーエンドでよかったね」と素直に祝福できます。絵もとてもきれい。皆さんおっしゃるコメディ？チックな部分も私はその落差を楽しく読ませてもらいました。終始シリアスで進めてもらってもよかったとは思いますけれど。何はともあれ、反省ヒーローとヒロインに祝福あれ。

直さんの「モサかわヒーロー」って、その通り！不器用だけどまっすぐなヒーロー可愛い！ヒロインに「そりゃセクハラだろう！」という迫り方をするヒーローや、素直になれないのを通り越して攻撃的になるヒーローが多い中、ヒロインを大切に扱う姿にほのぼのしました。ときめき、という点では物足りないけれど、こういうＨＱもいいなあ、と思いました。

そして中身も表紙を裏切りませんでした。マドックス編もよかったけれど、この作品も素晴らしい。これだけ激しい内容をよく128ページにまとめたなあ、とびっくり。マッチョなイケメンはアリスン先生が一番ですね。ヒロインは私は結構好きでした。見た目では想像できないくらい強い、というのはよくある設定だし、見た目と中身は必ずしも一致しなくてもよいのでは。とはいえ、アリスン先生の大人な美女も見てみたい、と思います。最後に二人の幸せ全開な笑顔、サイコーです。

アリーズのファンだったので、少し評価が甘いのかもしれませんが・・・。確かに、アリスン先生や岩崎先生はよかった。私もこのシリーズはこのお二人のどちらかで、とも思いました。（まりと先生の普段の作品はすごく好きなのですが、このシリーズには少々無理があるような・・・。別の作品のように感じてしまいました）でも、このサビンとグウェンに私はそんなに不満は感じませんでした。最近の冬木先生のヒーローは目の焦点があっていない、と感じることが多かった（ファンの方ごめんなさい）のですが、サビンはグウェンのことが大切なんだなあ、優しい目をしている、とホっとしてしまいました。評価のよろしくない作品は先に皆様のレビューを読んで覚悟を決めているからか、私としてはそう悪いものではなかったと思うのですが。シリーズものを前にして述べる感想じゃないと思いますが、今までの作品とは別物、と割り切ってしまえば私的には問題ありません。（まりと先生に対する感想と矛盾してますね。ごめんなさい）

星合先生のＨＱ、と聞くと無条件にテンションがあがります。（・・・誰でもない人は例外ですが）絵もきれいだし、ストーリの構成も上手い！この先生は「天然」のバリエーションも豊富です。今回のヒロインも作家さんによっては、ただのおバカさんや、天然を通り越して鼻につくヒロインになりかねないのに、天然で一生懸命で可愛い、つい応援したくなる女性として描かれています。ヒーローやヒロイン親友の気持ちがわかります。そして、しかめ面でヒロインに魅かれていることを認めつつも、理由をつけて気持ちに逆らおうとしては、そのたびにヒロインを誤解していたことに気が付いて、さらにメロメロになっていくヒーローも可愛い！ヒロインが自分を愛していると聞いて、表情が緩んでいるところなんて普段がしかめ面なだけに可愛さ倍増です。ヒーローもヒロインも可愛いなんて最高です。

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ワニャンニュさんの言う通り！表紙だけ見たらセットじゃなきゃ、まず読まなかった。カラーが苦手なんでしょうか。でも、表紙をめくったら絵もすっきりしていて読みやすい。ヒーローは、「元妻と関係」て、おい！とは思ったけれど、悪い奴じゃないから、まあいっか、緩いけどね。ヒロインと会う前（これがヒロインと会ってからの同時進行だったら、絶対許せないけど）の出来事なので、ぎりぎりセーフでしょうか。反省が足りない、と思うヒーローの多いHQ作品が多い中、きちんと反省もしているし。全体的に淡々としているけれど、嫌いじゃありません。